11月11日に糖尿病看護認定看護師である鷺恭子先生による「健診でHbA1cが6.5%以上だったあなたへ」というタイトルでのオンラインワークショップを実施しました。糖尿病が気になりだしてきた方へわかりやすいお話でしたので、2回にわたって少しだけ内容をご紹介いたします。ご興味のある方は、オンラインセミナーページよりアーカイブ動画をご確認ください。
目次
糖尿病と言われたらどうしたらいいの?
もし健診でHbA1cが6.5%を超えていると言われたら、少なからず糖尿病を無視できず、気になりだすのではないでしょうか。HbA1cが6.5%以上とは、どのような状態なのでしょうか。
HbA1cが6.5%の状態とは
糖尿病の原因には、血糖値を上げる食べ方や体重の増加、運動不足などによって血糖値が上がりやすい生活が続いていたことなどが挙げられます。そして、膵臓から出される血糖値を下げるホルモンであるインスリンが効かない状態や分泌が少ない状態になってしまいます。
HbA1cが6.5%以上の方は、食事に上がった血糖値が食後2時間くらい経っても下がらずに180以上の高値が続いている状態です。下がりきらないうちに何かを食べれば血糖値が高い状態が続いてしまいます。
糖尿病予備軍になってしまったら…
血糖値とHbA1cの両方が基準値を超えると糖尿病と診断されます。HbA1cだけが6.5%以上という場合には薬は出ない場合もあり、数ヶ月後に再検査をしながら正常に戻していく指導を受けることになります。ここから糖尿病に移行しないためにも、ご自身の今までの食生活・生活習慣を振りかえってみましょう。食事の内容と量、体重増加、運動不足、ストレスなど思い当たることはないでしょうか。糖尿病に移行させない、改善して正常な状態に戻すには、生活習慣の改善がとても大切です。
目安となる数値を把握しておきましょう!
糖尿病に移行しないため、また改善していくためには目指すべき姿を知る必要があります。糖尿病の目安となるHbA1c、血糖値について知っておきましょう。
HbA1cとは
HbA1cは血液中の赤血球であるヘモグロビンというたんぱく質に糖がついた割合で、正常値に戻るまでには2~3ヶ月かかります。検査の前だけちょっと食事を抜いても変わるような数値ではないので、毎日積み重ねた生活の状況がよくわかります。
正常値は4.6~6.2%です。合併症の予防の観点からは7.0%未満となっていますが、6.5%というのはどんどん7.0%が近づいているような状況にあると言えます。
正常血糖値とは
空腹時の血糖値が110㎎/dl未満だと正常血糖値となりますが、正常高値である100~110㎎/dl未満は要注意です。また糖尿病の診断ではブドウ糖を負荷する試験なども行われます。
血糖値は自覚症状ではわかりません。血糖値をコントロールするためには健康診断や定期受診を欠かさず、自分の状態を定期的に確認していくことが大切です。
高血糖が続くとどうなるの?
自覚症状がない、糖尿病。なぜ継続的に状況を把握していくことを勧められるのでしょうか。ここでは高血糖が続くことで起こる身体の変化について紹介します。
糖尿病が怖いのは…
糖尿病が怖いのは合併症があるからです。糖尿病の合併症には、神経障害や網膜症・眼底出血、糖尿病性腎症などがあります。また感染症にかかりやすくなり、脳梗塞や心疾患などの血管性疾患、歯周病や骨折、がん、認知症にまで関連していると言われています。
放置していれば状況が悪化するばかり。後に悔やんでも悔やみきれません。だからこそ糖尿病に移行しない、改善して正常な状態に戻していくことを目指しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。1回目の今回は、糖尿病の基礎知識を交えた現状把握ができるお話をご紹介しました。次回は血糖値を上げない生活や良い状態を維持するためにしていきたいことについて鷺先生のお話をご紹介します。
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