健康診断や病院に設置している血圧計などで、一度は血圧を測ったことがあると思います。
若い方はあまり気にすることはないかもしれませんが、高齢になると高血圧を指摘される方が多いのではないでしょうか。
血圧が高いと何が問題か、そもそも血圧の数値はどのように見るか、具体的な数値と高血圧の危険性を分かりやすく解説します。
目次
血圧検査とは?
血圧検査は、血圧を確認することはもちろん、その背景に隠れた病気の発見を目的としています。
脳血管障害や心臓病、腎臓病などは高血圧から引き起こされる危険性がある病気です。
高血圧は自覚症状がないことがほとんどで、知らないうちに症状が進行してしまっていることもあります。
今回は血圧の基準値や、それによって起こる症状、高血圧の改善方法を解説します
血圧検査値の見方
参考:日本予防医学協会「血圧検査」
血圧の標準値
正常血圧の定義は家庭血圧115/75mmHg以下、診察室血圧120/80mmHg以下とされています。
血圧は1日の中でも変動するため、日本高血圧学会では、起床時と寝る前の決まった時間に測定することを推奨しています。
そのほか、トイレや食事、入浴の前後などのタイミングで数値が変わることもありますし、正しい姿勢で測定することが大切です。
家庭で血圧の記録をつける際は、毎日同じ時間、場面で測定するとよいでしょう。
高血圧の基準値
高血圧の基準は、家庭血圧135/85mmHg以上、診察室血圧140/90mmHg以上と定義されています。
一般的に高血圧になりやすい条件は、飲酒や喫煙をする方、運動習慣があまりなくバランスのよい食事をとれていない方などです。
精神的な負担やストレス、または神経質、心配性などの性格的な面が原因で血圧があがってしまうこともあります。
また本人の生活習慣に問題がなくても、家族に高血圧の人がいるなど、遺伝や体質が影響する場合もあるので、該当する方は若い時から意識しておくとよいでしょう。
参考:eーヘルスネット「高血圧」
高血圧に見られる症状
高血圧は、一時的であれば体調不良などを感じないことが多く、特に自覚のないまま症状が進行することもあります。
高血圧状態が続くことで、動脈の血管が硬くなる状態になってしまうのが動脈硬化です。
動脈硬化は、脳梗塞、心筋梗塞などの深刻な病気につながってしまう可能性があります。
そのほか高血圧の症状で注意しなければいけないのが心不全です。
心臓に筋肉がつきすぎることで心臓が硬くなり、血液を送り出しにくくなる結果、全身に十分な酸素を供給できなくなってしまいます。
血圧を標準値に近づける方法
血圧を正常範囲に近づけることで、健康的な生活を送る一歩につながります。
高血圧の方が気をつけることや生活で対策すべきこと、改善方法を紹介します。
高血圧の改善方法
高血圧を改善するためには、塩分を摂り過ぎないように心がけましょう。
厚生労働省によれば、高血圧の方は1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。
規則正しい生活とバランスのよい食事、適度な運動も大切です。また、飲酒や喫煙は高血圧のリスクが高まります。
日頃から飲酒や喫煙の習慣がある方は、それらの見直しも検討してみましょう。
まとめ
血圧を正常値に保つことは、日々を健康に過ごすためにとても重要です。
適度な運動、バランスのよい食生活を心掛け、血圧を正常な値に近付けることを意識するのが最適です。
高血圧の方は自覚症状があまりなく、気づかないうちに心不全や脳血管障害などの病気につながる危険性があります。
日頃からきちんとご自身の血圧を把握し、早期発見、早期予防に努め、健康的な生活を送りましょう。